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「読書をしているだけで自動的に良いことが増えていきます」:QuizKnock・須貝駿貴

東京大学発の知識集団QuizKnockのメンバーとしてTVやYouTubeに出演されている須貝さん。また専門を活かし、理系ジャンルのライターとしても活躍されています。そんな須貝さんの読書遍歴からライトノベルとの付き合い、さらには本から知識を身につける方法までうかがいました!

――ライトノベルをきっかけに読書に目覚めたという方もいます。ご自身が本を読む楽しさを覚えた、最初の思い出を教えてください

須貝:保育園時代の「ウルトラマン図鑑」などでしょうか。写真や設定がたくさん並んでいるような本です。

物語という意味では絵本も好きでした。保育園にあった絵本は読み尽くしていたような気がします。ものを読むことがその頃からずっと好きだったので、毎日保育園の掲示板に貼り出される、保護者向けの「今日の園児の様子」を読むのも好きでした。上で書いたとおり、日々の「読書」で漢字を覚えていましたから。

より、ライトノベルに近い経験だと、小学生の頃の「ズッコケ三人組」シリーズでしょうか。『参上!ズッコケ忍者軍団』が印象的です。多分シリーズの中で最初に読んだのですが、秘密基地遊びみたいなエッセンスがとても豊かに描かれていてワクワクした記憶があります。


――読書していてよかったと思う瞬間はありましたか?

須貝:保育園児の頃に「ウルトラマン図鑑」などの好きな本から自然と漢字を学んでいたため、高校生まで漢字の読みなどで苦労した記憶がありません。もはや当たり前過ぎて、当時はよかったとも思っていませんでしたが、色んな人の受験苦労話など聞く機会が多くなり、僕は儲かっていたなと思います。

他にも好きな読み物のモチーフになっている事柄、例えば神話や英語はよく覚えていました。

基本的には知っていることが増えるのは良いことと判定しているので、読書をしていて悪いことが思いつかないですね。読書をしているだけで自動的に良いことが増えていきます。


――本を読んでも身につかないという悩みを持つ人もいます。本に書かれた情報を自分のものとして身につけるための方法があれば教えて下さい。

須貝:僕は一度読むとかなり内容を覚えている方なので、この悩みに答えるには不適切かもしれません。ただ、僕がそういう悩みを抱えていると言っている人と話しててときどき思うのは、「読むのが早すぎるのでは?」ということです。

そこに書かれた知識を活かしたい本や、内容を覚えたい本というのはつまり、学術書や実用書だと思うのですが、そういう本は早く読めばいいとか、冊数を多く読めばいいというものではないと思っています。

よい記述に出会えたときにそれを活かす場面を想像したり、そこに書かれた数式を再現できるように計算を手元で一からやり直すなどすれば、身についていくのではないでしょうか。

なにか技能を身につけたいと思っているなら、目の運動に終始してしまわないように気を配るということかなと思います。


――読む本を選ぶときはどんな基準で選んでいますか?

須貝:本屋さんで選ぶのが好きです。立ち読みができるからですね。立ち読みで中身、とくにまえがき、もしくはあとがきを読みます。そこでその人の書き味を感じて、好きそうかどうか判定します。合わなかったら買いません。

フォントやレイアウトの見やすさも考慮に入れます。パラパラとめくって見やすい、すなわち読みやすいかどうかを判定しています。

小説については、最近は自分で買う小説のほとんどがいわゆるライトノベルなんです。僕はなんでも買って読むというほどの読書家ではないので、内容を少しは知っているものを買うことがかなり多いです。つまり、アニメで見たことがあるとか、コミカライズを読んだことがあるとか。「魔法科高校の劣等生」シリーズはアニメで見たあと、原作を買い揃えているパターンですね。


――次に読んでみたいと思う本は、どのような作品でしょうか?

須貝:これまでに読んだことがない推理小説シリーズです。

推理小説が結構好きで、「化学探偵Mr.キュリー」シリーズの喜多喜久さんや、「謎解きはディナーのあとで」シリーズの東川篤哉さんなどが中でも好きな作家さんです。小気味良い会話のシーンがあるとより嬉しいです。

そういう意味では少ししか読んだことがないのですが、「シャーロック・ホームズ」シリーズも結構好きなので、次はまだ読んだことがないホームズの作品にしようかな。


――ライトノベルについてお聞きします。須貝さんは動画でも「魔法科高校の劣等生」などの作品がお好きとお話しされていますが、最近お気に入りの作品などありますでしょうか。

須貝:また「魔法科高校の劣等生」の話をしてしまうのですが、続編の「メイジアン・カンパニー」シリーズや「キグナスの乙女たち」シリーズは発売日を楽しみにしています。

最近と言って良いのかわかりませんが、2020年の2月に完結した「超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!」シリーズは珍しくアニメが始まる前にジャケ買いしたライトノベルでした。4巻あたりで独自通貨の発行をするくだりが結構気に入っています。強いものがずっと強いというのが好きだということですね。

ライトノベルは恋愛が重要な要素だと思うのですが、最近どうも恋愛の話が苦手になってきて、とにかく戦っていて主人公が強い、そんなストーリーを誰か僕に紹介してください!


――これまで読んだライトノベルの中で、「魔法科高校の劣等生」以外にお気に入りのシリーズや、その作品に関する思い出などがありましたら教えてください。

須貝:思い出やお気に入りといえば、「灼眼のシャナ」シリーズや「ゼロの使い魔」シリーズですね。年齢が出ているチョイスになってしまいますが、高校生のときにハマった小説というのはやはり挙げておきたいです。

野球部の副キャプテンとして、桑田真澄さんが登壇された講演会に出席したことがあったんですが、講演の待ち時間に「ゼロの使い魔」を読んでいた記憶があります。何千人いたかわかりませんが、「ゼロの使い魔」を読んでいたのは僕だけだったんだろうなと思います。

2020年には『涼宮ハルヒの直観』の発売に合わせてコメントをさせていただきました。高3の夏にあの「エンドレスエイト」を味わったんですが、アニメ放送で長門のループの回数が増えていくことに気づき、自分の持っている書籍と見比べて、次終わるぞと思っていたら終わらなかったときには友達と大騒ぎしました。


――最後に、みんなに読んでもらいたいオススメの本を教えてください

須貝:ライトノベルではないんですが、『貴族探偵』はおすすめの推理小説です。ライトノベルで小説を読むのになれてきているならぜひ読んでみて欲しいです。

以前にドラマ化されたので、タイトルをご存じの方も多いんじゃないかと思います。これは書籍でしかできない、つまり、メディアミックスでは表現できないだろう展開にとても衝撃を受けました。

ストーリー自体も、自分では全く調査に行かず推理を披露することもない、不思議だけど印象に残る探偵が登場して面白いです。


最近買う小説はもっぱらライトノベルとは意外でした! なお、今回須貝さんがご紹介くださったライトノベルは、キミラノでも試し読みできます。ぜひご一読ください!

須貝さん、ありがとうございました!



【プロフィール】
須貝駿貴(すがい・しゅんき)/2017年にQuizKnockに加入。主に動画に出演し、「ナイスガイの須貝」が決め台詞。動画企画「QuizKnock Lab」の実験制作などを担当し、書籍化した。国立科学博物館認定サイエンスコミュニケーター。東京大学大学院総合文化研究科後期博士課程を修了。学位は博士(学術)。東京大学教養学部卒業の際に「一高賞」を受賞。2018年日本物理学会で「学生優秀発表賞」を受賞。趣味はマンガやアニメの鑑賞、アイドル・声優の応援。ゲーム全般も好きで、最近は将棋や麻雀も好き。

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