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「名作をたくさん読んで、よく友達と感想を話したりしていました」:女流棋士・香川愛生

女流棋士としてよく知られる香川愛生さん。実はライトノベル好きという一面もあるんです。そんな香川さんに、読書やライトノベルに関するお話を聞いてみました!


――普段、小説をお読みになりますか?  また、好きなジャンルはありますか?

香川:この頃は興味のあるものに絞りがちですが、小学校高学年頃~中学生くらいは幅広く読んでいました。

もともと読書にのめりこむようになったのが「シャーロック・ホームズ」シリーズ/コナン・ドイル(著)がきっかけだったこともあり、「探偵」とタイトルにあるものはジャンル問わず気になってしまいます。


――読む作品を決める際、どのような基準で選んでいますか?

香川:やはり「探偵」「将棋」など、身近なキーワードがあると無条件に意識してしまいます。

もとは好奇心旺盛なので、(こういうストーリーかな?)となんとなく想像のできるものより、何か引っかかるところのあるほうが手に取ることが多いでしょうか。

あとは単純に、かわいい女の子が表紙だと気になってしまいます(笑)


――ライトノベルをきっかけに読書の楽しさに目覚めたという方もいらっしゃいます。ご自身が、本を読むのが楽しかったと感じた、最初の思い出を教えてください

香川:小学校高学年~中学生のとき、周りでラノベブームのようなものがきて、文芸部に入ったりしたんですよね。

『しにがみのバラッド。』/ハセガワケイスケ(著)、『灼眼のシャナ』/高橋弥七郎(著)、『狼と香辛料』/支倉凍砂(著)あたりの名作をたくさん読んで、よく友達と感想を話したりしていました。

『涼宮ハルヒの憂鬱』/谷川流(著)は、語りつくせないのですが……アニメとあわせて青春でした。ラノベという枠が覆されるほどの衝撃があったと思います。

ラノベではないのですが、「シャーロック・ホームズ」シリーズとの出会いにも大きく影響を受けましたね。

知らない言葉を調べたり、挿絵を頼りにしたりしながら、19世紀ロンドンの情景やホームズの姿を想像するのがなんだかドキドキする経験で。実際にその後、ロンドンへ行ったときは、物語の世界に入り込んだような興奮がありました。


――これまで読んだライトノベルの中で気に入っているシリーズや、その作品に関する思い出などがありましたら教えてください

香川:もともと小さいときからゲームが好きだったのですが、小・中学生時代にハマっていた「テイルズオブ」シリーズが一番読み込んだライトノベルでした。

本編のノベライズも面白かったですし、外伝では、正面とは違った角度からキャラクターを知ることができて、より作品を楽しむことができました。

ファンタジアからリバースまで何十冊も、何度も読んでいましたね……。その頃から広く浅くというより、深く掘り下げる楽しみを知ることができていたかなと思います。

目に見えている世界に満足せず、より深くに思いを馳せて読み解こうという棋士としての姿勢も、読書を通じて深まったと思います。


――今イチオシのライトノベルがありましたら教えてください

香川:『りゅうおうのおしごと!』/白鳥士郎(著)は新刊が出るたびに気になる作品です。「現実に負けるな」という異色のキャッチコピーでも話題です。

主人公の棋士・九頭竜八一と、ラノベ以上の驚異的な活躍を見せる藤井聡太三冠のコントラストも(なぜか)楽しめてしまう奇跡の作品なので、リアルタイムで現実の将棋界とあわせて楽しんでいただきたいです。


――棋士でもありYouTuberとしてもご活躍で、コスプレなどもされたことがありますが、今後の展望や目標をお聞かせください

香川:コスプレは趣味ですが、どの作品が好きなのか、どこにこだわっているかがひと目で伝わるのがいいところです。将棋の普及活動も「好きなことを伝える」延長線にありますし、気持ちを素直に伝える努力は日ごろから心がけていきたいなと思っています。

対局に精一杯つとめる姿や、そうした趣味を通じて将棋の世界に興味を持ってくださる方がいてくれたらうれしいなと思います。


あの香川さんが小学生の頃からライトノベルを読んでいたというのはビックリですね! 子供時代に培われた読書の習慣が、やがて棋士として必要な素養を磨くことにつながったというのも、読書の持つ可能性を大いに感じさせてくれるお話でした。

香川さん、ありがとうございました!



【プロフィール】
香川愛生(かがわ・まなお):女流棋士。1993年生まれ。東京都出身。女流棋士として活躍するにとどまらず、メディアやYou Tubeなどを通じて広く将棋の魅力を発信している。

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